施設概要
八幡町役場旧庁舎は、市街地のほぼ中央に位置し、昭和11年に建てられた洋風建築で、木造2階建て、床面積は約800㎡。正面と南側には玄関ポーチを配し、外壁は板張りに縦長の端正な窓、屋根組は当時最新技術であったトラス工法が用いられています。
この建物は、木造建築フォラム(代表:上杉啓・東洋大学教授)の調査で、今後も使用に耐えるとの報告と併せて建築学上高い評価をいただき、当館は、この建物の基本構造と外観をそのまま活かし、内部を中心に改築しました。
1階
年末年始を除く年中、観光案内を行う観光案内コーナーや、昭和初期の雰囲気を再生した休憩コーナー「吉田川サロン」。
1階の展示や備品、内装デザイン等に ついては記念館が木造であり、周囲を豊かな森林に抱かれ地場産業が木工業や木材・建築関連産業であること、さらに21世紀の共生思想や産業振興の観点から 「木」にこだわりました。
郡上の水と山並をデザインした4mx3mのテーブルを地元作家に製作委託し、1 5脚の椅子とともに記念館の顔としてロビー中央に配置。また、休憩用椅子には栃の一枚板を使い、壁面には極めて高い建具技術を駆使した千鳥、篭目組、角亀 甲などの格子を取り付け、木の暖かさ、木の美しさ、木の楽しさを味わっていただけます。
1階フロアは無料休憩所になっておりますので、どなたでもご利用いただけますが、席数に限りがございますので混み合っている場合は、お食事のお客様優先とさせていただきます。
●観光案内カウンター
●無料休憩所(吉田川サロン)
2階
2階の大会議室は「かわさきホール」という愛称を付け踊り屋形や切り子を置きました。
また、「かわさきホール」や「会議室」は達人座や合宿文化村と連携し各種講座を開催することもできます。
●かわさきホール(大会議室)
●会議室
郡上おどり体験教室
予約制の郡上おどり教室のほか、郡上おどり開催期間中には大人気の【夏季限定!郡上おどり定期講習】が開催されます。
第1部:15時、第2部:16時、第3部:17時の3部構成で、各回2曲を約50分で体験します。
事前予約もできます。
その他付属設備等
コインロッカー(有料)
旧庁舎記念館の外部に2か所設置してあります。
ご利用についてのご案内
○ご利用可能時間
・24時間 365日
○ご利用にあたってのお願い
・鍵を紛失または破損等した場合は、鍵交換費用として実費を申し受けます。
・コインロッカー内の収容品の盗難及び紛失については責任を負いかねます。
・30日を経過してもお引き取りのない収容品は、当方において所定の処分をいたしますのでご了承ください。
※コインロッカーに空きがない場合や、コインロッカーに入りきらないスーツケース等の大きなお荷物は、開館時間内に限り、1階観光案内カウンターにてお預かりしております(有料)。
東通用口横
ロッカー数 18個
公衆トイレ裏
ロッカー数 16個
郡上八幡旧庁舎記念館の歴史
【製糸会社:開祥社】
郡上は古くから養蚕が盛んで、明治時代八幡町内に製糸工場が12社あった。
また京都の呉服関係の記録に「郡上の青絹」とあり、「僧の衣に用いたらしい」との連絡も入っている。
明治15年(1882)、この場所に開業された製糸会社「開祥社」は、吉田川の水を利用し、大きな水車によって動力を得ていたことで有名であった。
【八幡町役場建設】
大正8年、八幡北町の大家にかかわる町内の大整備により、大正11年(1922)、八幡町役場が開祥社跡地に建てられた。
次に昭和11年(1936)、敷地を再整備して木造2階建ての洋風建築が新築されたのであった。
屋根は当時の最新技術であったトラス工法が用いられており、平成6年(1994)まで八幡町役場の本庁として、まさに八幡町の拠点であった。
【登録有形文化財】
平成10年(1998)9月、この建物は「国の登録文化財」に指定された。
建築当時、この建物は地元の職人の協力で建て上げたのであったが、その技術の確かさを審査員は高く評価されていた。
[平成16年 八幡町文化財保護協会]